手作りアンプの会ではしばしば会員の方が開発・設計したオーディオ機器の頒布会や製作教室があります。私が知っているものだけでもこれまで@上野式CD−ROMドライブコントローラ、A上野式DAC、B大沢式スピーカ、そして今回の蝦名式NONNFB半導体アンプなどがあります。いままでこういうときは必ず金欠か、気がつくのが遅くて乗り遅れていましたので今年こそ遅れまいと思ってプリント基板の製作会に参加しました。
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プリント基板を作るにはパターン設計をはじめ転写・エッチングなどのプロセスにも経験が必要となり、なかなか私のような初心者が一人ではじめるには相当の覚悟と時間が必要ですが、製作会にはこれらの必要な機材、材料、がすべてそろっており、ベテランの方の指導のもとに行われたので安心して、かつ格安で作れました。パターンを逆さまに転写するという失敗をやらかしましたが約3時間ほどの作業で完成しました。これは失敗作 ->
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基板への部品実装は、部品がかなり高密度で並ぶため、買った部品によってはとても入りきらないので穴をずらしたりして対応しました。電源、入力、出力段はコネクタを使っています。
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ごらんのように費用節約のため、シャーシは壊れたVCRの筐体を再利用しています。メインのフレームはプラスチックで華奢なので、強度を持たせるために、電源部およびテープの駆動部が乗っていた鉄製のフレームを余計なシャフト類を取り除いて再利用しています。
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そしてこれが、電源部を収めたところです。出力段はこれまた費用節約のため、手持ちのスイッチング電源を使っています。左に見える基板はVCRの基板です。なぜ、取り除いていないかというと、せっかくVCRの筐体なのだから、時計表示ぐらいは残しておこうという遊び心で、基板上で表示に関係ありそうなところだけ残してあります。また、電源スイッチもそのまま再利用するために、リレーを使った電子スイッチにしました。
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前段が載った基板は、このVCRの基板の上にアルミの板を挟んで配置されています。
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出力段はオリジナルの2SK2955が入手できなくて、2SK2233/2SJ554です。上部カバーに半導体の部分だけ鉄板を切り抜いてヒートシンクを取り付け、出力段および温度補償用のトランジスタを取り付けています。
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全部収まったのがこれです。ちょうど良いぐあいに収まりました。調整は意外に簡単にできました。ほぼ一発で音が出ました。夏のお寺大会で皆さんの蝦名式アンプが勢ぞろいし、聴きくらべがありました。私のはかなり甘い採点ですが、「オリジナルより滑らか,少しおとなしいか! 柔らかくて暖かい」と言ったものでした。自分の部屋で聴くと、小音量でもしっかりと鳴っててくれるようで、大変気に入っています。蝦名さん、いろいろとありがとうございました。
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今回のヒカリモノです。
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